守屋山<1650.3m>(長野県伊那市高遠町/諏訪市)
<2011.04.24>

 
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守屋山東峰山頂
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八ヶ岳連峰(左端は蓼科山<信濃富士>,右端は赤岳)
【 MAPION地図参照 】地域全体           (1/75,000)
【 MAPION地図参照 】細部                 (1/21,000)
【 国土地理院 (地図閲覧サービス)1/25,000カラー地形図   (#辰野(甲府))参照 】

 今日は猿山会の4月度山行,目的地は長野県の守屋山(もりやさん),田中澄江さんの「花の百名山」で第65位として紹介されている。 花はザゼンソウ(座禅草)。 現地の看板ではザゼンソウ,クリンソウ(九輪草),レンゲツツジの花所として紹介されている。 当日の登山道と山頂は諏訪市と伊那市高遠町との市境界上に位置する。
本日の参加者はN氏,FM氏,小生,Aさん,Iさん,Uさん,Tさんの7人。 女性はフルメンバーの4名。 
例月より一時間早く06:30に豊田市を出発。 雨の翌日なので晴天は保証済。 山に一番近いインターチェンジは中央道の諏訪ICであるが,代表N氏の意図は登山後に高遠のコヒガンザクラを見物することにあるため伊奈ICから出入りすることになっている。 
高遠までの一般道361号線も特に混雑はなく,満開の高遠の桜を遠望しつつ茅野方面に向かう152号線(杖突街道)を北上,杖突峠の守屋登山口バス停傍の広い駐車場に到着。


杖突峠登山道---  <晴>

登山経路と所要時間
時刻
<推定標高>摘 要&コメント




09:55駐車場出発。<1250m>国道西側の広大な駐車場入口には「高遠長谷部アジア公園」「高遠モンゴル公園」「高遠長谷部アジア館」(文学博士長谷部平吉)と刻まれた石碑が立つ。 長谷部平吉とは何者か説明はなく,帰宅後ネットで調べても出て来なかった。 高床式の建物が三棟ある内の一つ「高遠長谷部アジア館」の前でまず記念撮影してから,登山開始。



駐車場から林道へ入るとすぐに登山道に取りつく。 ここ一ヶ月は歯の治療が続き,ろくな運動をしていないので,ちょっとした坂道も辛い。 カラマツの多い坂を登り切るとあとは平坦な散策道。 途中の雑木林の中にポツンと見捨てられたような,モンゴルのゲルに似せた二つの丸屋根小屋を見かける。 蒙古文字で書かれた看板も散見。
10:35
〜10:40
守屋山
登山道入口広場。
<1350m>避難小屋もあるこの一帯は渓流沿いの窪地の広場ような地形。 簡易トイレもある。 ザゼンソウ(座禅草―サトイモ科の保護のため,2か所に鉄条網で囲った木柵がある。 藁などを納めた掘立小屋の柱に5月8日が「守屋山開山祭」の日と書いた木札が掛っている。
帰路にここでゆっくり休憩した時,Tさんが最初にザゼンソウ(座禅草)を二株発見! 「神宮寺生産森林組合」作製になる案内看板を見ると,この渓流の少し上流一帯にもザゼンソウ育成地が広がっているようだ。 また,花時が3月下旬〜4月中旬とも書いてあるが,今年は何故か花はほとんど見えない。
10:55
〜11:00
小休止。<1500m>林道終点出会いを過ぎて勾配が一旦平坦になる地点で小休止。 我々一行と年齢が近い7人のグループとは登山口から相前後して登ってきた。 標高が高いせいか,他の山でよく見る杉の人工林はここにはないので,視界は終始明るい。 登山道の標識に沿って歩いていくと、次第に「胸突坂」という急登となり,鎖のついた岩も現れるが、やがて白樺のある尾根道となる。
11:27
〜11:44
守屋山東峰。1631.2m標高看板は「神宮寺生産森林組合」が建てたもの。 ここでは360度の展望が開け,思わず歓声も上がる。 十二分に登頂気分。 方位盤の助けを借りつつ,雨後の澄み切った大気のせいで,西の中央アルプスから東の蓼科山,八ヶ岳連峰,南東の南アルプス連峰(甲斐駒ヶ岳と千丈ヶ岳、その間から三角形の北岳がいずれも雪を被って白く輝く),そして蓼科山の左奥に浅間山・・・と認定できた。 特に白い雪を戴く八ヶ岳連峰が至近距離に見え,迫力十分。 むろん伊奈谷も諏訪湖も,北には霧ヶ峰と美ヶ原の高原が広がる。 そして中山道が通る八ヶ岳の裾野も美しい。 ただ北西の北アルプス方面,方角から見て槍・穂高連峰辺りと思われるが,遠すぎて判然としないのが残念。
ここで時間を取りすぎてもいけないので,名残惜しいが,西峰へ向かう。 東峰のすぐ先に守屋神社奥宮がある。 古いもののように見える。 麓の峠に守屋神社があるが,こちらは高倉式の新しい建物である。 恐らく峠の他の施設と同じ時期に建て直されたもののように思われる。



西峰との中間に「元気になる木」と看板を付けられた山毛ケヤキ(ブナ科)の大木があり,下部の二つの洞(うろ)にそれぞれ仏様が鎮座している。
12:07
〜12:52
守屋山西峰。1650.3m小ピークをひとつ越えると西峰に至る。 山頂直下に「ラビット小屋」という小型の避難小屋がある。 山頂には,広くはないが芝生地があり,大勢の登山者が正に食事中。 展望は東峰とさほど差はない。 諏訪湖がより大きく見える。 北アルプスの穂高連峰らしき白銀の山並みも微かではあるが見通せる。  FM氏とIさんからの熱いコーヒーのプレゼントで食事を締める。 昼寝に最適の芝生の斜面ではあるが,蟻の巣があるらしく,我々を驚かせてくれた。 食事の後,下山にかかる。
13:50
〜14:00
守屋山
登山道入口広場。
<1350m>ここで前記の通りTさんがザゼンソウ(座禅草)を二株発見!
14:30駐車場帰着。<1250m>




予定より少し早く下山できたので,「杖突峠展望台」へ行く。 茅野側へ車で数分下った,曲がり角の眺めの良い場所に食堂や売店が立ち並ぶ一角あり,沢山の車が駐車中。 茅野市街地,諏訪湖東岸,蓼科山を近くに見る有料・無料の展望バルコニーもある。

そのあと,午後3時半頃から,日本桜百選の一つ,高遠城址公園の桜を見物しつつ散策。 幸いまだ花見には十分の桜が咲き誇り,我々一行にとっては「人生初」の体験を楽しむことができた。 最初,城下の道から丘の上の駐車場まで行くのに,ノロノロ運転の長い車列が連なっていたが,駐車場内に入ると流石にもう隙間ができていた。 最ピーク時の混雑はもっと大変であったろうと思った。 桜はコヒガンザクラ。 十分満喫した後,高遠温泉「桜の湯」で熱い風呂に入り,長い一日の旅の帰路に就く。

                    高遠桜の写真はここをクリックしてください
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守屋神社奥宮
 
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守屋山西峰(最高地点)
 
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守屋山西峰山頂芝生広場
 
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元気になる木と仏様2体
 
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守屋山登山道入口広場にある
ザゼンソウの観察遊歩道看板
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ザゼンソウ
 



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